そう簡単にフリーランスにならない方がいい理由|会社を辞める前に知ってほしい現実
「副業収入も出てきたし、そろそろフリーランスでいけるんじゃないか」
「会社や上司に振り回される生活、もう限界かもしれない」
そんなふうに思ったことはありませんか?
実は私自身、まったく同じことを考えていた時期があります。私はこれまで、20代で転職を3回経験してきました。4回目の転職を考えていたころには、すでに副業でも収入が出ていました。
そのとき正直、「あれ、もうフリーランスでもいけるんじゃないか」と本気で思ったことがあります。でも結局、収入のこと、生活のこと、将来のことをひとつひとつ整理していった結果、私が出した答えは「今は会社員を辞めない」でした。
今もこうして、正社員として働きながら副業でも収入を得る、いわゆる「副業会社員」という働き方を続けています。
この記事では、なぜ私がフリーランスを本気で考えて、それでも選ばなかったのか。会社を辞める前に一度立ち止まって考えてほしい現実について、正直にお話ししていきます。
ひとつだけ先にお伝えしておくと、この記事はフリーランスを否定したいわけではありません。条件がそろえば、フリーランスはとても自由度が高くて強い働き方だと思っています。
あくまで「当時の自分には合わなかった」と判断した一人の人間のリアルな話として、読んでもらえると嬉しいです。
この記事の内容はYouTube動画でも詳しく話しています。実体験を交えながら話しているので、読むより聞きたいという方はそちらもぜひチェックしてみてください。
フリーランスが魅力的に見える4つの理由
まず最初に、フリーランスという働き方がなぜ魅力的に見えるのか、ここを整理しておきたいと思います。
フリーランスに憧れる気持ちは、私自身も本気で考えた経験があるので、すごくよく分かります。
時間や場所に縛られずに働けそう、会社や上司に振り回されることもない、自分の力で稼いでいる充実感がある。そんなイメージを持っている方は多いのではないでしょうか。
ただ、フリーランスへの「憧れ」って、実はそのほとんどが「今の環境への不満」と表裏一体だったりします。
つまり、フリーランスが魅力的に見えるのは、必ずしもフリーランスが自分に合っているからではなく、「今の状況を変えたい」という気持ちが強くなっているだけ、というケースも少なくないです。
その構造を知らないまま「フリーランスになろう」と動いてしまうと、思っていたのと違う現実に直面することになります。
時間も場所も自由そうに見える
フリーランスと聞いて、多くの人がまず思い浮かべるのが「時間や場所に縛られない働き方」だと思います。
決まった出社時間もなく、満員電車に乗る必要もない。朝は自分のペースで始めて、集中できる時間に仕事をする。今日は家で、明日はカフェで、そんな働き方のイメージです。
会社員として働いていると、働く時間も場所も、基本的に会社が決めたルールの中で動くことになります。
どれだけ成果を出していても、「この時間に、ここにいること」が前提になっている。だからこそ、その枠から外れて働けるフリーランスの自由さは、会社員の目にはとても魅力的に映るんだと思います。
SNS・YouTubeでは「うまくいっている人」しか見えない
フリーランスが魅力的に見える理由のひとつに、SNSやYouTubeの存在はかなり大きいと思います。
タイムラインやおすすめ動画を開くと、自由な時間に働いていたり、好きな場所で仕事をしていたり、フリーランスとしてうまくいっている人の発信が自然と目に入ってきます。収入の話もライフスタイルの話も、ポジティブなものが多くて「自分もこうなれるんじゃないか」と感じさせてくれる。
特に、会社員として働きながらSNSを見ていると、その差がより大きく感じられて、フリーランスという働き方が現実的で身近な選択肢に見えてきます。
でも、ここには大きな落とし穴があります。
SNSやYouTubeに発信できているのは、うまくいっている一部の人だけです。フリーランスになって稼げなかった人、思ったより消耗してしまった人、結局会社員に戻った人の声は、ほとんど表には出てきません。
私たちが見ているのは、あくまでも「成功した側面だけをフィルタリングした世界」です。
それを「フリーランスの現実」だと思ってしまうと、判断を大きく誤る可能性があります。
副業で少し稼げると「いけそう」と錯覚しやすい
副業で収入が出始めると、「これ、もう少し頑張れば本業にできるんじゃないか」という感覚になることがあります。
最初は数万円だったものが少しずつ増えていくと、「会社に頼らなくてもやっていけそう」という手応えを感じる。私自身も、副業収入が出始めたとき、「この流れならフリーランスも現実的かもしれない」と思ったことがありました。
ただ、ここで気をつけてほしいのが、副業収入と本業としての収入は、まったく別物だということです。
副業は本業の給料がある状態でやっているので、その収入はそのまま上乗せに見えます。でも、フリーランスになって本業の給料がなくなったとき、副業で得ていた収入だけで生活費・税金・社会保険料などすべてをまかなえるかというと、話は大きく変わってきます。
「副業で月5万円稼げた=フリーランスでやっていける」は、必ずしもイコールではありません。
副業での小さな成功体験は、フリーランスという選択肢を一気に身近なものにしてくれる力があります。だからこそ、その感覚を冷静に見極めることが大切だと思います。
今の仕事がしんどいほど、魅力が大きく見える
今の仕事がしんどいと感じているときほど、フリーランスという選択肢はより魅力的に見えてきます。
仕事量が多い、人間関係が辛い、評価されない、将来が不安…そういった状況にあると、「今の環境から抜け出したい」という気持ちが強くなるのは、自然なことだと思います。
そんな状態のときに見る、時間や場所に縛られない働き方や、自分の力で稼いでいる人の姿は、今のしんどさから解放してくれる「救い」のように映ります。
ただ、ここで注意してほしいのは、「フリーランスが魅力的に見えている」のではなく、「今の環境が辛いから、何でもよく見えている」状態になっている可能性があるということです。
今のしんどさから逃げるためにフリーランスを選んでしまうと、環境は変わっても、別のしんどさが待っていることがあります。収入の不安定さ、孤独感、営業や確定申告といった業務…会社員時代とは違う種類のしんどさが、新たに生まれてきます。
私がフリーランスを選ばなかった4つの理由
ここまで、フリーランスがなぜ魅力的に見えるのかについてお話ししてきました。
私自身も、その魅力に惹かれて本気でフリーランスを考えた一人です。副業収入もあって、「いけるんじゃないか」という手応えも感じていた。だからこそ、フリーランスへの憧れは本物でした。
でも、いざ現実を一つひとつ整理していったとき、私が出した結論は「今はフリーランスになるのはやめておこう」でした。これは、フリーランスを否定したからではありません。会社員にしがみつこうとしたわけでもない。
当時の自分の収入・生活・将来設計を冷静に見つめたとき、「一番リスクが少なく、前に進める選択肢」が副業会社員という働き方だった、ただそれだけのことです。
ここからは、私がなぜフリーランスを選ばなかったのか、その理由をお話しします。
収入の土台を残したまま挑戦できるから
私が副業会社員という働き方を選んだ一番大きな理由は、収入の土台を残したまま挑戦できることでした。
フリーランスになると、月によって収入が大きく変わることも珍しくありません。仕事が重なる月もあれば、急に案件が減る月もある。その波をすべて自分で受け止める必要があります。
特に、生活費や将来の支出を考えると、この不安定さは想像以上にメンタルに影響します。「今月、いくら稼がなければ生活できない」という焦りがあると、冷静な判断ができなくなることもあります。
一方で、会社員の給与があれば、毎月の生活費や固定費について必要以上に不安を感じずに済みます。この「土台」があるだけで、副業への向き合い方が大きく変わります。
副業で思うように収入が出ない時期があっても、生活がすぐに崩れるわけではない。だからこそ、短期的な結果に振り回されず、中長期でコツコツ積み上げることができます。
私自身も、副業を始めてから約3年間はまったく収入がありませんでした。正直、心が折れそうになることもありましたが、それでも続けられたのは、会社員としての安定収入があったからです。もし完全に独立していたら、収入ゼロの3年間なんて絶対に耐えられなかったと思います。
いきなり全てを賭けるよりも、安定した収入を残しながら挑戦する方が、現実的で続けやすい。私にとっては、そう感じた選択でした。
💡 収入の土台があると変わること
- 焦らず冷静に仕事を選べる
- うまくいかない時期でも生活が崩れない
- 短期の結果に振り回されず長期で積み上げられる
- リスクを取ってチャレンジできる
試しながら、自分に合うか見極められるから
もう一つ、副業会社員を選んだ大きな理由が、試しながら自分に合うかどうかを見極められるという点でした。
フリーランスになると、その働き方が自分に合っているかどうかにかかわらず、生活のすべてをその選択に乗せることになります。「向いていなかった」と気づいたときには、すでに後戻りできない状況になっていることもあります。
一方で、副業という形であれば、実際に仕事をしながら「自分はどれくらい働けるのか」「どんな仕事が向いているのか」を少しずつ確かめることができます。
思っていたより楽しいと感じる部分もあれば、想像以上に大変だと感じる部分もある。そうした感覚を、現実の中で確かめられるのは副業ならではだと思います。
もし「これは違うな」と感じたとしても、すぐに生活が立ち行かなくなるわけではない。引き返せる選択肢が残っています。
私にとっては、一度立ち止まりながら判断できることが、とても大きな安心材料でした。
| 項目 | 副業会社員 | フリーランス |
|---|---|---|
| 向き・不向きの確認 | 試しながら確かめられる ✅ | 飛び込んでから判断 ⚠️ |
| 合わなかった場合 | 引き返せる ✅ | 生活に直結するリスク ⚠️ |
| 精神的な余裕 | 給与という土台がある ✅ | 収入不安と常に隣り合わせ ⚠️ |
| 挑戦のハードル | 低い ✅ | 高い ⚠️ |
住宅ローン・社会的信用を守れるから
副業会社員という働き方を選んだ理由の一つが、社会的な信用と将来設計を同時に守れるという点でした。
フリーランスの厳しい現実として、どれだけ収入があったとしても、社会的な信用という面では正社員に比べて不利になる場面が多いです。
特に分かりやすいのが、住宅ローンや各種ローンの審査です。フリーランスの場合、「いくら稼いでいるか」よりも「その収入がどれだけ安定しているか」を厳しく見られます。私自身、直近で住宅の購入を検討したことで、正社員という立場の強さを改めて実感しました。
仮にローンを組めたとしても、金利が高くなったり条件が厳しくなるケースもありますし、クレジットカードが作れなかったり限度額が低く設定されることも珍しくありません。
さらに、フリーランスには「来月も同じ収入がある」という保証がありません。私自身、業務委託でいくつかの仕事をしていますが、「この案件、来月までで終わりです」と言われることは決して珍しい話ではないです。
そうした不確実性をすべて背負った状態で、長期的な人生設計を描くのは、思っている以上に精神的な負担が大きいと感じました。だからこそ私は、社会的な信用と将来設計を保ちながら挑戦できる、副業+会社員という働き方を選びました。
| 項目 | 正社員(副業あり) | フリーランス |
|---|---|---|
| 住宅ローン審査 | 通りやすい ✅ | 厳しい条件になりやすい ⚠️ |
| クレジットカード | 作りやすい ✅ | 審査落ちのリスクあり ⚠️ |
| 毎月の収入の安定性 | 給与で保証される ✅ | 案件次第で変動 ⚠️ |
| 長期の人生設計 | 立てやすい ✅ | 不確実性が高い ⚠️ |
フリーランスにならなくても自由に働ける選択肢がある
自由に働きたいと思ったとき、「フリーランスになるしかない」と思ってしまいがちです。でも実際には、フリーランスにならなくても自由度の高い働き方ができる選択肢は、今の時代かなり増えています。
たとえば、フルリモートやフルフレックスを導入している会社です。働く場所や時間を自分である程度コントロールできる正社員の働き方も、今では決して珍しくありません。
正社員であれば、収入や社会的信用といった土台を持ちながら、働き方の自由度も高めることができます。私自身も、フリーランスになるかどうかを考える中で「正社員でも、ここまで自由に働けるんだ」という選択肢があることを知りました。
「自由な働き方=独立」ではなく、今の時代は雇用形態と働き方を切り分けて考えられる。そう気づけたことも、私が副業会社員という道を選んだ理由の一つです。
会社を辞める前に、まず「今の会社やもっと自由な働き方ができる会社への転職」という選択肢も、ぜひ一度検討してみてください。
📌 自由に働ける選択肢は「フリーランス」だけじゃない
- フルリモート正社員:場所に縛られず、収入と信用も守れる
- フルフレックス正社員:時間を自分でコントロールできる
- 副業OKの会社員:本業の安定を保ちながら挑戦できる
- フリーランス:条件が整えば最も自由度が高い(準備が必須)
フリーランスに向いている人・向いていない人
ここまで、私がフリーランスを選ばなかった理由をお話ししてきましたが、繰り返しになりますがこの記事はフリーランスを否定したいわけではありません。
フリーランスは、向いている人にとってはとても強い働き方です。一方で、向いていない人にとっては、想像以上に消耗する働き方になることもあります。
大切なのは「フリーランスが良いか悪いか」ではなく、「今の自分に向いているかどうか」を冷静に見極めることだと思います。
私自身も、「向いていないからダメ」なのではなく、「今の自分には向いていない」とそう判断しただけでした。ここからは、フリーランスに向いている人・向いていない人の特徴を整理していきます。自分がどちらに当てはまるか、ぜひ照らし合わせながら読んでみてください。
フリーランスになるかどうかは、理想や憧れだけで決めるものではなく、自分の性格・状況・準備が整っているかどうかをちゃんと向き合って決めることが大切だと思っています。
フリーランスは条件が揃えば現代最強の働き方
ここまで、フリーランスの厳しい現実や、私がフリーランスを選ばなかった理由をお話ししてきました。
繰り返しになりますが、私はフリーランスという働き方を否定したいわけではありません。
むしろ、条件がきちんとそろっているのであれば、フリーランスは現代においてとても強い、合理的な働き方だと思っています。
時間や場所の自由度が高く、収入の上限もなく、自分の裁量で選択肢を広げていける。会社員にはない強さが、フリーランスにはあります。
ただし、ここで大事なのは「フリーランスになるかどうか」ではなく、「フリーランスになれる状態かどうか」を見極めることだと思っています。
準備が整っていない段階で勢いだけで会社を辞めてしまうと、本来得られたはずのメリットよりも、負担の方が大きくなってしまう可能性があります。では、どんな条件が揃えばフリーランスとして強く働けるのか。私なりの考えを整理してみました。
副業会社員として働きながら、少しずつこの条件を整えていくことが、フリーランスへの一番安全な近道だと私は思っています。
いきなり会社を辞めて「さあ、フリーランスだ」と飛び込むのではなく、会社員という土台を守りながら、実績・スキル・資金・マインドを積み上げていく。そのプロセス自体が、フリーランスになったときの強さに直結します。
私自身もまだその途中にいます。今は副業会社員という形を選んでいますが、いつかフリーランスという選択肢が自分にとって最善になるタイミングが来たとき、迷わず動けるように準備を続けています。
まとめ:会社を辞める前に一度立ち止まってほしい
フリーランスがなぜ魅力的に見えるのか、私がフリーランスを本気で考えて最終的に選ばなかった理由、そして向いている人・向いていない人の特徴まで、正直にお話ししてきました。
最後に、一番伝えたいことをまとめます。
「会社を辞めるかどうか」を先に決めるのではなく、「辞めても困らない状態かどうか」を、まず考えてみてほしいです。
今の働き方がしんどいときほど、フリーランスは魅力的に見えます。でも、そのしんどさから逃げるために飛び込むと、環境は変わっても別のしんどさが待っていることがあります。
収入の不安定さ、社会的信用の問題、孤独感、営業や税務処理…。会社員時代とは違う種類の重さが、新たにのしかかってきます。
私が選んだのは、いきなり全てを変えるのではなく、収入と信用を守りながら少しずつ選択肢を広げていく働き方でした。正社員として働きながら副業を続け、フリーランスになれる状態を、じっくりと整えていくこと。
これは慎重すぎる選択に見えるかもしれません。でも、焦って飛び込んで後悔するより、時間をかけて準備を整えた方が、結果的に遠回りにならないと感じています。
フリーランスになる・ならないは、正解不正解の話ではありません。大切なのは、自分の性格・状況・タイミングと、ちゃんと向き合って決めること。
会社を辞める前に、ぜひ一度立ち止まって考えてみてください。その時間が、後悔しない選択につながると思います。
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